この作品は、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』『ジャイアント・ピーチ』のヘンリー・セリック監督による、ダークファンタジー映画です。
2002年にニール・ゲイマンによって出版された児童文学作品が原作であるこの作品は、大変人気のある物語だそうです。
本作品は、奇才ヘンリー・セリック監督によって、とても美しく映像化されています。
ストップモーションのアニメーション映画では、史上初となる3D映画として公開されました。
評価も高々で、第82回アカデミー賞、第63回英国アカデミー賞、第67回ゴールデングローブ賞の長編アニメ映画部門の候補となっていました。
声優陣には、生意気でおてんばなヒロイン・コララインの声優に『アイ・アム・サム』でお馴染みの名子役であるダコタ・ファニングが、感情たっぷりに演じています。
日本語吹き替え版では、コララインに女優の榮倉奈々、母親役には戸田恵子、物語の重要な鍵となる黒猫には劇団ひとりと、豪華キャストが肩を並べています。
ヘンリー・セリック作品ではお馴染みの、一コマごとに人形やセットを動かしつつ撮影するストップモーションアニメも魅力のひとつです。
とても個性の溢れ出る映像作品になっていると思います。
ヒロインが不思議な世界に迷い込んでしまう、ちょっと不気味で、けれども心を引き込まれてしまう、そんなファンタジー作品です。
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あらすじ
主人公のコララインは、ボロボロのアパートへ引っ越してきたばかり。
両親は園芸ライターの締め切りに追われていて、コララインは全く構ってもらえないことを不服に思っている。
暇を持て余していたコララインは、家の中を探索することに。
すると、部屋の片隅に小さな不思議なドアを見つける。
それは、驚くべき“もう1つの世界”への入り口だったのである。
扉の向こうには、現実とは全く異なるコララインが夢に描いていたような世界だった。
いつでも優しい、理想な“別のママ”と“別のパパ”。
庭には美しい花々と、心躍る不思議なサーカスやショー、そして煩わしくない友人。
全てがコララインの欲望を満たす素敵なパラレルワールドだった。
しかし、奇妙なことが一つだけある。
それは、この世界の住人達が全員、ボタンの目をしていること。
いつも優しい“別のママ”は、コララインに「ずっとここに居てもいいのよ」と言葉をかける。
でも、その為にはコララインの目をボタンにさせてほしいと言う。
逃げるコララインに、ついに“別のママ”は本当の姿を見せる・・・
全てが罠だと気付いた時、コララインの恐るべき冒険が始まる。
キャスト
コラライン:ダコタ・ファニング(榮倉奈々)
築150年のピンクパレスアパートに引越してきたお転婆な11歳の女の子。
好奇心旺盛で、面白そうなものを見つければそれが何か確かめないと気が済まない性格。
友達とも離ればなれで、仕事で忙しい両親には全然構ってもらえず、常に不満を抱えている。
そんな退屈なある日、新しい家の中で小さなドアを見つける。
ママ:テリー・ハッチャー(戸田恵子)
コララインの母親で、園芸雑誌のライター。
園芸を仕事にしているのにも関わらず、土いじりが嫌いである。
締め切りに追われていて常に仕事をしており、そのせいでいつもピリピリしている。
料理が苦手で、パパに家事を任せている。
締め切り間近で仕事が忙しい為、コララインにあまり構ってあげられていない。
パパ:ジョン・ホッジマン(山路和弘)
コララインの父親で、ママと同じく園芸雑誌のライター。
園芸を仕事にしているのにも関わらず、庭いじりが嫌いである。
いつも締め切りに追われており、ママから厳しいことを言われてばかりいる。
仕事が忙しいために、常に青白い顔をしている。
ママの代わりに料理を作るが、出てくるのはスライム状のものばかりで、腕は良くない様子。
黒猫:キース・デイヴィッド(劇団ひとり)
コララインやワイビーにつきまとう野良猫。
ドアの向こう側の世界では言葉を話すことができる。
コララインがピンチの時に助言をしたり、サポートしてくれる。
ワイビー(ワイボーン):ロバート・ベイリー・Jr(浪川大輔)
ピンクパレスの大家の孫で、コララインと同じ11歳の少年。
祖母から「ワイボーン」とあだ名で呼ばれているが、この呼び方を嫌っている。
コララインを脅かしたり怖い話をしたりと、意地の悪い性格。
コララインの後を黒猫と一緒につけまわすので、コララインから「ストーカー」と言われている。
ボタンの魔女:テリー・ハッチャー(戸田恵子)
小さなドアの向こう側にある世界の住人で、ボタンの魔女。
コララインの目をボタンに変えさせるために“別のママ”に姿を変えている。
何年も前からピンクパレスに住む子供を騙しては、目をボタンに変えて命を奪ってきた恐ろしい魔女。
コララインの不満な気持ちを見透かしており、その欲望を満たす為にコララインを騙していく。
スタッフ
原作:ニール・ゲイマン
監督・脚本・プロダクションデザイン:ヘンリー・セリック
製作:ビル・メカニック、クレア・ジェニングス、ヘンリー・セリック、メアリー・サンデル
撮影:ピート・コザチク
編集:クリストファー・マーリー、ロナルド・サンダース
音楽:ブリュノ・クーレ
コンセプトアート:上杉忠弘
感想
私が初めてヘンリー・セリック作品を観たのは、『ジャイアント・ピーチ』という映画でした。
その時に「なんだこの作品は・・・!」と、とても印象に残っています。
今回ご紹介した作品を機にヘンリー・セリックについて調べてみると、彼は若き頃にウォルト・ディズニー・ピクチャーズで修行をしていたそうです!
そんな経験があってからなのか、彼の作る作品はとても美しく、みるみるうちにその世界に引き込まれます。
『コララインとボタンの魔女』は、人間の心に潜むダークな部分とヘンリー・セリックによる映像美が、見事にミックスされた作品だと思います。
コララインは両親から構ってもらえないことに不満を抱いているのですが、これは小さい頃に誰しもが抱くような感情なのではないでしょうか。
幼い頃に、「○○ちゃんちのお母さんが私のお母さんだったらよかったのに」なんて思ってしまったこと、ありませんでしたか?
コララインが別世界の魅力にどんどん惹かれていく気持ちが、私にはとても良く分かりました。
でも、もしもこんな恐ろしいことが起こってしまったら・・・と考えると、私にはコララインのように勇敢に戦える自信はありませんが(笑)
この作品を幼少期に観ていたら、少しトラウマになってしまうかもしれないぐらい、子供にとってリアリティのある物語だと思いました。
また、コラライン役のダコタ・ファニングは、等身大で11歳の少女を上手く表現できていたと思います。
彼女は本当にお芝居が好きなことが、とてもよく分かります。
海外の子供の仕草や言葉遣いが可愛らしいので、私個人としては観るならば断然字幕をオススメします!
そして、何度も言うようですが、映像がとにかく美しく可愛いです!
至る所でヘンリー・セリックのセンスが活きています。
家の中の家具の細かいところまで、是非ともご覧になっていただきたいです。
ストップモーションアニメならではの奥行きや、動きが独特ですよ。
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