とある利己的な登山家が幼少のダライ・ラマ13世との交流で徐々に成長し、交友を深める実話に基づいたヒューマンドラマ。
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あらすじ
1939年のオーストリア。
身重の妻と4か月後に生まれる息子から逃れるように、
オーストリアの登山家ハインリヒ・ハラーは、国威をかけてドイツの登山チームとヒマラヤの高峰ナンガ・パルパット登頂を目指し、ウィーン駅を後にします。
雪におおわれたヒマラヤ。
自分勝手で傲慢なハラ―はチーム内でも周囲から浮き気味。
ケガを隠してリーダーのアウフシュナイダーを危険にさらしつつも、異様な執念で登頂に臨みます。
しかし、雪崩が起きて下山を余儀なくされる登山チーム。
さらに不運にも第二次世界大戦の開戦により、下山したとたんに捕虜として強制収容所にとらわれてしまいます。
数年に渡る収容所での生活。
やっとの思いで贈った家族への手紙も、返信は離婚届け。
自暴自棄になり、無計画な脱走を繰り返しては、そのたびに連れ戻されます。
数度目の脱走で、登山チームと強制収容所を脱走に成功し、ヒマラヤ山中へ。
過酷な環境の中、アウフシュナイダーと再開。
追跡の手を逃れるため、禁断の地チベットへと足を踏み入れます。
過酷な大自然。
飢えや凍傷の危険と隣り合わせの日々。
持ち物を売り、お供え物で食をつなぎ、外国人であることを隠して、なんとか首都のラサに潜入。
犬の餌を盗もうとした縁で、チベット政府の高官に客人として迎えられ、
さらに大臣秘書官ンガワン ・ジグメや美しい仕立て屋ペマ・ラキと交流を持ち始めます。
艱難汝を玉にす
過酷な放浪生活は、自己中心的なハラ―を多少は変えます。
しかし、やはり、三つ子の魂百までも。
まだ見ぬ息子や分かれた妻を思い、その孤独感から
アウフシュナイダーとぺマの仲を素直に祝福できない日々。
自分の帰りを待つ家族はもういない事実から、顔をそむけるように、
頼まれた測量の仕事をこなし続けます。
そんなある日、
不思議な縁に導かれ、チベットの政治的精神的指導者ダライ・ラマの母の紹介で、
ダライ・ラマ14世本人に謁見することに。
ハラ―は、ダライ・ラマ14世の家庭教師を引き受け始めます。
英語、地理、歴史、映画…。
好奇心旺盛で、ハラ―の話を目を輝かせて聞く、ダライ・ラマ14世。
ハラ―は己の持ち得る情報や知識を伝え続けます。
もともと教える側だったはずのハスラーですが、
ダライ・ラマ14世のとの交流を重ね、その魂に触れることで、
さまざまな影響を受けだします。
会いたいのか、会いたくないのか。
自分でもわからない、故郷に残してきたまだ見ぬ息子への複雑な思い。
後悔や孤独。欠落感。
今まで言葉することが無かった心の澱をふとした瞬間にダライ・ラマに話すハラ―。
それを静かに受け止めるダライ・ラマ。
ダライ・ラマとの交流を介し、己と向き合うことで
いつしか、頑なだったハラ―からエゴが消えていきます。
チベットでの、穏やかで平和な満ち足りた時間。
しかし、その幸せな時は、突如として終わりをつげます。
中国共産党の人民解放軍による軍事侵略。
首都ラサの占領。
不安定な政情の中、
ハラ―は、即位式を来週に控えるダライ・ラマ14世に、
亡命の手はずを整えたので、どうか逃げてほしい、
それが叶わないのならば、自分も残ると、訴えます。
出典:https://blog.goo.ne.jp/umekou_2004/e/d9eb0bf550788c9351d2f3642497db53
「私はあなたの息子ではなく、あなたを父と思ったこともない
…あなたのここでの仕事は終わった」
まだ見ぬ息子への思いに気づいていたダライ・ラマ14世は
ハラ―の背中をそっと押し、故郷オーストリアへと送りだします。
キャスト
ハインリヒ・ハラ―
出典:https://movies.yahoo.co.jp/movie/セブン・イヤーズ・イン・チベット/83642/
オーストリア出身の世界的登山家。オリンピックのメダル保持者でもある実力派ですが、少々自己中心的。息子がほしくないという思いから、身重の妻を残し、登山チームの一員としてヒマラヤへと向かいます。
ダライ・ラマ14世
チベットの政治的、精神的指導者。好奇心旺盛で西洋の文化にも強い興味があり、母を介してハラーを家庭教師として、宮殿に招きます。友人としての交流を通し、エゴの強いハラーに変化を与えます。
ペーター・アウフシュナイダー
ハラーが参加する登山チームの隊長。ハラーのおかげで何かと迷惑を被るも、彼を見捨てない優しい人物。
ペマ・ラキ
大臣秘書官ンガワン ・ジグメの依頼で、ハラーとアウフシュナイダーの服を作りに現れた仕立て屋。後にアウフシュナイダーと結婚する。
見どころ
チベットの人々の生活や精神に根付いた仏教観から、普段忘れがちな仏教的なるものに気づける映画です。
物語の中盤。
まずはじめに、ハラーに仏教的な影響を与えた人物は、おそらくぺマです。
気を引くための自慢話。
アウフシュナイダーとの結婚が決まれば、やっかみ…。
しかし、どんなにハラーが負の感情をぶつけてこようとも、ぺマは冷静です。
負の感情を負の感情で返すことはなく、
かといって、相手を理で説き伏せようとお説教することもありません。
だた、目の前で起こっている出来事を受け止める。
受け止めますがその出来事に影響されることなく、
あくまでも一意見として、己の考えを飾らないシンプルな言葉で述べます。
そして、慈愛に満ちたまなざしはすこしずつ、ハラーの態度を変化させます。
スケートでぺマの気を引くことを諦めて彼女の補助をアウフシュナイダーに任せ、
自らは隣でうまく滑れず四苦八苦している僧侶に手をかし、
結婚祝いの席では、やっかむのをやめ、失言を恥じ、一人静かに反省する。
ラサに住み、ダライ・ラマに謁見するまでの期間、
このパターンのやり取りが何度も何度も繰り返されます。
実はこのパターンが繰り返されるのは、ハラーとぺマの間だけではありません。
ダライ・ラマ14世と曼荼羅を踏みにじる中国共産党の将軍、
そして、ダライ・ラマ14世にまだ見ぬ息子を重ねるハラー。
これらを始め、繰り返し見ると、実に様々なシーンでこのパターンが現れることに気づきます。
感情に振り回されず、ありのままをありのまま受け止める。
繰り返し見るたび、なにか忘れてしまっていた感覚を思いだすような、気づきに満ちた作品です。
感想
劇中でのハラ―の振る舞いについついイライラしてしまいますが、彼のような自己中心的な心は多かれ少なかれ多くの人がもっています。
岡目八目。
他人のことならよくわかるのに、自分のこととなるとどうにも。
他人のふり見て我がふり直せとはまさにこれだと、しみじみ思いました。
何度見ても、新たな気づきがある、美しい映画です。
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