出展:[PONYの映画缶詰]
1931年にチャールズ・チャップリンが監督・脚本・製作・主演したコメディ映画です。
チャップリンの作る映画はコメディ映画ではありますが、メッセージ性の強い作品が多く、今回ご紹介する「街の灯」もその中の一つです。
本作品はサイレント映画でしたが、音楽付きのサウンド版として公開されました。
製作には3年余りの時間を要しており、チャップリンの熱意が感じられる作品だと言えます。
冒頭には、「コメディ・ロマンス・イン・パントマイム」というタイトルを掲げており、映画が公開された当時はそのアイディアに皆が脱帽したことでしょう。
ユーモアとペーソスが織り交ぜられた素敵なストーリーで、チャップリンの代表作として高く評価されています。
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あらすじ
浮浪者の男はある日、街角で盲目の花売り娘と出会い、そのの美しさに一瞬にして恋に落ちてしまう。
彼女はそんな浮浪者の男のことを、金持ちの紳士だと思い込んでいる。
浮浪者の男は、来る日も来る日も花売りの娘から花を買い、その度に紳士を装っていた。
そして、いつの間にか花売りの娘にとっても、浮浪者の男はただのお金持ち以上の人物となっていくのであった。
男は病気の彼女のために働き出し、彼女の家へ通い詰め、できる限りの献身をする。
そんなある日、娘とその祖母が家賃を滞納し、立ち退きを迫られていることを知る。
浮浪者の男は、娘を助けるためにお金を工面しようとし、様々なことに奮闘するのであった。
キャスト
放浪者:チャールズ・チャップリン
出展:[Wikipedia]
定職に就かずにフラフラと生活をしている。
汚い身なりだが、紳士らしく振る舞う事もできる。
盲目の花売りの娘と街で出会ってからは、彼女のために働き始める。
娘家族の立ち退きを防ぐため、まとまったお金を稼ぎに奮闘する。
撮影時、完璧主義者のチャップリンは花売りの娘との出会いのシーンにに342回のNGを出し、1年以上の時間をかけて撮影している。
賞味3分程のシーンに撮影日数534日のうち368日をかけていたらしい。
盲目の花売り娘:ヴァージニア・チェリル
出展:[ケペル先生のブログ]
目の病を患っている美しい女性。
花を売って生計を立てているが、生活は苦しかった。
そんな中で出会った浮浪者の男のことを、お金持ちの紳士だと勘違いする。
優しく接してくれる男に対して、いつしか特別な感情を抱くようになる。
演じていたヴァージニア・チェリルは、「美容院に行くから」と言って撮影を早退した際にチャップリンから激怒され一旦解雇されたという。
しかし、チャップリンは側近の忠告で10日後にヴァージニアを復帰させている。
富豪の執事:アラン・ガルシア
出展:[DrillSpin]
浮浪者の男が出会った富豪の執事。
浮浪者を屋敷にあげまいと奮闘する。
放浪者の相手のボクサー:ハンク・マン
出展:[Wikipedia]
浮浪者の男が、花売りの娘のために賞金を稼ごうと出場した試合相手。
一筋縄ではいかない浮浪者の男相手に苦戦する。
道路清掃夫、強盗:アルバート・オースチン
出展:[Wikidate]
カーノ劇団からチャーリー・チャップリンと共に働き、チャップリン映画では俳優として出演する傍ら、助監督として活躍している。
葉巻を拾おうとした浮浪者:ジョン・ランド
出展:[John Lund]
主にチャールズ・チャップリンの喜劇映画で、助演者として活躍した。
警官やウエイターを演じることが多かったよう。
スタッフ
出展:[PONYの映画缶詰]
製作・監督・脚本・編集:チャールズ・チャップリン
撮影:ローランド・トザロー
助監督:アルバート・オースチン、ヘンリー・バーグマン、ハリー・クロッカー
感想
出展:[Wikipedia]
チャップリン作品はいくつか観ていますが、チャップリンが熱心に作り上げた作品というだけあって、その内容は素敵なものでした。
音声の無い映像のみの映画ですが、俳優たちの表情や仕草ひとつひとつがきめ細かく、芸術に言葉は必要ないんだなぁ〜と思わされます。
出会いのシーンに膨大な時間をかけたというだけあって、そのシーンの魅力は文句無しの映像だったと思います。
花売りの娘役のヴァージニア・チェリルとは、どうやらピリピリとした関係だったようですが・・・(笑)
出展:[PONYの映画缶詰]
また、喜劇映画研究会の新野会長は、
「【オープニング・タイトルのCITY LIGHTとクレジットされる夜の街】と【オープニング・シークエンスで彫像の除幕式が行われる朝の街】は同じセットでほぼ同じカメラ・アングルながらも、【オープニング・タイトル】では題名に合わせて街路灯が左端に配置されている」
「オープニング・シークエンスの彫像で繰り広げられるチャップリンのパントマイムでは、足捌きに合わせて靴裏のあたる彫像の部位が削られ微調整されている」
など、これらの画面構成を「数限りなくリハーサルや撮り直しを繰り返した事が推察され、商業映画の製作コストをまるっきり無視した、完璧以上を求める天才ぶり」と表現されています。
時を経ても尚、確かな評価を得続けられるチャップリン。
彼の完璧主義な映画への情熱は、天才的だと思いました。
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