「シックスセンス」の監督でも知られる、M・ナイト・シャマランが脚本・監督を務めた映画。公開された2002年に、もっとも高い収益を上げた映画のひとつです。ミステリー、SFの要素を含んでいますが、どちらかというとそれらを背景にしたヒューマンドラマです。とはいえ、M・ナイト・シャマラン監督の持ち味である、巧みなプロットや緻密なストーリーは健在なので、ストレートなドラマが苦手な人にもおすすめです。
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あらすじ
グラハム・ヘス(メル・ギブソン)は、元牧師。
とある出来事から信仰を捨て、弟のメリル(ホアキン・フェニックス)と2人の子供たち、兄モーガンと妹ボーと広大な畑で農作物を育て生活していました。
一見、穏やかで平穏な暮らし。
しかし、敬虔な牧師だったグラハムに信仰を捨てさせた過去の出来事は、静かに、でも確実に家族の絆に影を落としていました。
一家に生じた歪みは、突如として畑に出現したミステリーサークルによって表面化し始めます。
謎の影、家畜や愛犬の暴走、夜空に現れる謎の光、無線が拾う謎の音。
ミステリーサークルの出現をきっかけに、様々な前兆(サイン)がグラハムの周りさらには世界規模でも起こりはじめ、ついには恐れていて結果が起こります。
エイリアンの襲来。
未憎悪のハプニングは世界規模ですが、物語はあくまでもローカルに進行。
迫る恐怖にばらばらになる家族の心。
同時に、姿を現し始めたエイリアンとの攻防が繰り広げられる中で、グラハムは、半年前のあの日、街路樹と車に挟まれながら亡くなった妻の最後の言葉を思い出します。
「グラハム、見て」、「メリル、打って」
幼い娘の奇怪な行動。息子の喘息の発作。妻の残した謎の言葉。
すべてのサインがラストに繋がる、SFのモチーフを背景に、一人の人間の魂の救済と家族の再生を描いた、M・ナイト・シャマラン監督の傑作です。
キャスト
グラハム・ヘス:メル・ギブソン
出典:https://subcultoka.jp/2039.html
1956年年アメリカ生まれの俳優、映画監督。オーストラリアで育ち、「マッドマックス」で注目を浴びたのち、アメリカ映画に進出。「リーサルウェポン」で人気俳優の座を確たるものに。「ブレイブハート」「アポカリプト」「パッション」など、映画監督としても活躍しています。
映画の中で神父を演じていますが、実際にも熱心なカトリック教徒としても知られ、イエス・キリストの最期を描いた「パッション」では、30億円の私財を投じているそうです。
メリル・ヘス:ホアキン・フェニックス
1974年生まれの映画俳優。役者一家として知られるフェニックス家の次男で、子役としての経歴を積み始め、「グラディエーター」では助演男優賞にノミネートされた、個性派俳優。
因みに、M・ナイト・シャマラン監督作品「ヴィレジ」にも出演。
レイ・レディ:M・ナイト・シャマラン
1999年には脚本・監督を務めた「シックスセンス」で成功をおさめ、注目の若手監督に。巧みで洗練されたストーリー(個人的には笑いのセンス)が見どころの監督です。尊敬するヒッチコックにならい、ほとんどの作品の中に登場します。本作はかなり見つけやすいですが、なかには一瞬しか映らない作品も。映画の中で監督を探すのも、M・ナイト・シャマラン・フィルムを見る楽しみだったりします。
センスよいカメラワークとコメディ?
一応エイリアンは登場しますが、そこに重点を置いているわけではないので、かなりシンプルです。
プレデターやインディペンデンスデイと比べるとかなり弱々しい感じすらします。
それでも映画を見ていると何度も、ぞわっ、としてしまうのは、センスの良いカメラワークのなせる業。
金属やブラウン管テレビに反射する風景、電気コードの続く先、ベビーモニターの点滅。
極めつけは夜のトウモロコシ畑です。
日中はメイちゃんやサツキの笑い声があふれてきそうな場所なのに、夜のトウモロコシ畑は精神を衰弱させる恐怖の場所でしかありません。
スプラッタなシーンで煽る簡単な安直な恐怖ではなく、不気味な雰囲気で魅せる映画ですが、ときどき織り込まれるコメディチックなシーンも見どころです。
人を罵倒できないグラハム、恐怖の映像に物置でこっそりと一人驚くメリル、人の良い2人。
どこか処世に長けてない大人2人と引き換え、年齢よりしっかりし大人びた子供たち。
くすっと笑ってしまうようなセリフまわしや、シリアスなシーンの次にくる思わぬコミカル?なシーンの数々。
ぞわっ、くすっ、ぞわっと、とにかく見ていて忙しいです。
派手なシーンはないものの、緩急ある展開で見ている人を引き込む映画です。
感想
個人的にはM・ナイト・シャマラン監督作品の中でも好きな映画です。
他のエイリアンものよりも、お金がかかってない(素人目にそう見えるのですが…)のに、映画館で見た時のその臨場感たるや…。
ただ残念なことに評判は二極化しているようです。
どうやら、ラストシーンを含め映画全体のメッセージがいまいち解釈しにくいことが最大の要因のようですね。
個人的な意見ですが、この映画を見ると、なんとなくシェイクスピアの「Fair is foul, and foul is fair.」を連想します。
多分、人生で起きる出来事(メッセージとかサインとも言うのでしょう)は、良い面も悪い面も含んでいて、結局は受け取る側の視点次第、というようなことかなと思います。
モーガンの発作も、起こった当初は負の出来事にしか見えませんでしたが、結局そのおかげで命は助かります。
もちろん、だからといってモーガンや家族が経験した苦しさや辛さが帳消しになるという単純なことではなく、つまりは悲しいも嬉しいも混ぜこぜで、切り分けることができないということではないでしょうか?
出来事の多面性を捉えるとき、視点を自の内側に置けば「ピンチはチャンス」や「Fair is foul, and foul is fair.」、外に置けば「神のご意思は計りがたい」「人間万事塞翁が馬」と解釈できるのかもしれません。
グラハムの場合は後者です。後者の考え方を選ぶことを自ら決めた、だから信仰を取り戻したという方がしっくりくるかもしれません。
毎日自らの前に示されるサインをどう解釈するかは、それをサインと解釈するかを含め、見る人次第です。
…もしかしたら、このサイトに出会ったことも、この記事を読んでしまったことも、「サイン」かも?
最後までお付合いいただきありがとうございました。
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